名作 古典落語「包丁」あらすじ

非常に演じるのが難しいとされる『包丁』という演目。
私も、三遊亭圓生さんや立川談春さんなど多くの落語家さんの『包丁』をCDやDVDで聞いてきました。実際、生で『包丁』が聞けたのは、三遊亭兼好さんの『包丁』だったと記憶してます。
三遊亭兼好さんは、若手実力派NO,1と言われるだけあってマクラから大爆笑の私が今最もオススメする噺家さんの1人です!今度名人の回でも兼好さんの話を書きたいと思っているのでご期待下さいませ。

古典落語『包丁』

上方落語から江戸時代に江戸へ移植された「包丁」上方落語では「包丁間男」という演目で演じられていました。

そして演じる方も難しいとされる「包丁」ですが、聞く方も難しいんです。。いきなり落語を聴き慣れない人が聴くと頭の中が???でいっぱいになると思うので、聴く際は意味は何だ?サゲはどうゆう事?など、悩むつもり満々でお聞き下さいませ(笑)

『包丁』あらすじ

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主人公の男。名は常。居候になっていた先の亭主が死んでしまったという所から物語は始まります。

亡くなった亭主は小金持ちだった為、お金には困る事は無く、亭主の着物まで着込み贅沢な生活をしていました。お金を持つと大抵失敗するのが女がらみ。常には女房がいますが、若い女に入れ込み女房が邪魔になるのです。常が考えた計画は幼馴染の寅を使い、女房を誘惑させる。おそらく女房は引っかかるだろうから、その現場を押さえ女房を追い出してやろうというもの。

計画を持ち掛けられた寅はこれは面白いと計画に乗ってきました。

計画当日、寅は常の自宅に向かい女房を口説きますが、女房には全くその気はありません。しかも気の強い女房は寅をボコボコにしてしまうのです。そして寅は計画の内容を女房にバラしてしまうのです。。。

計画を聞いた女房は心底亭主に呆れ、寅にあなたの女房にしておくれと持ち掛けるのです。寅はすっかり寝返って2人で酒を酌み交わすのでした。。

なんにも知らない常は、タイミングを見計らい『包丁』を持って部屋に飛び込んだのだが・・・

「悪いな、全部バレたよ。出て行くのはお前の方だ」

包丁をひったくると常を追い出してしまった。

寅は、女房と再び飲みなおすのだが、そこへ常が戻って来た。

「やい、包丁を出しやがれ!!!」

「なんだと。包丁で4つにでも切り刻もうってか?」

「魚屋に返しに行くんでぇ」

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最後に

落語にもこんな話あるんだなぁ~と初めて聞いた時は、サゲの意味分からず、先輩のおじい様に教えを乞うたのですが、何度も聞いて分からない言葉があれば調べて、どうしても分からないなら教えてやると言われたのを覚えています。

確かに現在はインターネットの普及で簡単に分からない事は調べられ便利な時代ではありますが、私は落語のサゲはすぐ答えを求めず、こうなんじゃないか?いやこうか?と考えるのが落語の醍醐味でもあると思ってます。私に落語を教えてくれている師匠にそう習ったので、今回の「包丁」はサゲは書いていませんが、物語の結末は是非!寄席やCD、DVDでお楽しみ下さいませ。

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