名作 古典落語「薬缶(やかん)」あらすじ サゲ(落ち) 解説

さて本日ご紹介するお噺は古典落語「薬缶」でございます。

物知りご隠居の為になるお噺(笑)お楽しみ下さいませ。

古典落語「薬缶」は物語のサゲ(落ち)にふれています。ご覧の際はご注意下さいませ。

古典落語 薬缶

登場人物は隠居と八五郎。これだけでもう面白い。
前座噺としても有名な噺ですが、結構有名な噺家さんも演じている「薬缶」
噺家さんによって、色んなアレンジを見る事が出来ますので、色々なご隠居の話を聞いてみるのもおすすめですよ。

古典落語の名物、物知りご隠居。昔はどこの町にも物知りなご隠居が住んでいたようで・・・

あらすじ

世の中の事は何でも知っていると豪語する隠居が茶を飲んで一休みしていると、長屋の八五郎が訪ねて来た。

「どうも~。ご隠居~いるかい?」

「おぉ誰かと思えば愚者か。。。愚かな者と書いて愚者。お前の事だよ八五郎」

「愚か者・・・つい返事しちゃったじゃねぇか・・・よし、質問攻めしてへこましてやるか。」

「ご隠居は、たしか知らないものはないんですよね~?」

「あぁそうだ。この世のもので知らないものはないよ」

「じゃぁ早速聞きますが、魚の名前の由来を教えてくだせぇ、まずはマグロ」

「そりゃ真っ黒だからマグロだ」

「じゃぁ、ヒラメは?」

「平たい所に目が付いてるからヒラメだ」

「じゃぁカレイは?」

「あれはヒラメの家来でカレイだな」

次第に目の前にあるものにどんどん話が移っていき・・・

「じゃぁこの土瓶(どびん)は?」

「土で出来ているビンだから土瓶」

「ほんじゃぁ、鉄瓶は?」

「鉄で出来ているからに決まってるじゃろ」

「それじゃぁ、やかんは?」

「矢で出来てはいないか・・・うむ」

してやったりとニヤニヤする八五郎・・・

「答えてやろう。昔はな・・・」

「ノロといいました?」

「いや水沸かしと呼ばれていたんだが」

「それを言うなら湯沸かしでしょ」

「だからお前は愚者だ。水を沸かして湯になるんだ」

「じゃぁ何で水沸かしがやかんになったんで?」

「これには物語があってな。。。時は戦国時代、川中島の合戦の最中だ。敵の夜襲に不意をつかれた陣中にて、ある若武者は武具を身に着けようにも大混乱で兜が見つからない。ならばと転がっていた水沸かしを頭にかぶって飛び出し敵をバッサバッサとなぎ倒した」

「それを見た敵将は、あの水沸かしの化物を射殺せと一斉に矢を放った。しかし、水沸かしが矢をカーンと跳ね返す。矢がきてもカーン、矢がきてもカーン」

「なるほど、だからヤカンか・・・でも、蓋が邪魔ににりませんか?」

「ボッチをくわえて面の代わりだ」

「つるは?」

「顎にかけて緒の代わり」

「じゃぁヤカンの口は?」

「名乗りが聞こえないといけないから耳代わり」

「あれを被ったら下を向きます。上を向かなきゃ聞こえない」

「その日は大雨。上を向いたら雨が入り中耳炎になる」

「耳なら両方ありそうじゃねぇか」

「ない方は、枕をつけて寝る方だ」

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