名作 古典落語「替り目」落語 あらすじ サゲ(落ち) 解説

本日、ご紹介する古典落語は、替り目(かわりめ)でございます。

2019年に放送された、NHK大河ドラマ『いだてん』でも取り上げられた演目ですので覚えている方も多いのではないでしょうか?

とはいえNHK大河の中でも特に視聴率もよろしくなかったようで、、、まぁそうゆう話題ばっかニュースになっていましたから見なかった。なんて方も多いと思うのですが、個人的には面白かったですし、凄いアイデアだなぁと思って見ていました。

王道の大河しか認めない。。みたいな感じなのでしょうか。古典落語しか認めない、新作落語は落語じゃねぇなんて知り合いの大先輩じゃないですが、新作落語もいずれは古典落語、もっと新作落語が世に広まる方が私は素晴らしい事だと思うんですがね。。。

古典落語「替り目」は物語のサゲ(落ち)にふれています。ご覧の際はご注意下さいませ。

古典落語 替り目

どこにでもいる飲んだくれの亭主、そしてそれを影で支える女房。

女房は愛想尽かしている訳ですが、亭主からしてみれば最高の女房、そして亭主も心の中では感謝しているものなんですよね、本当は。。。

あらすじ

酒を飲んで上機嫌な男が俥屋(人力車)を止め、乗り込むも俥が動き出す前に降りてしまった。

というのも、自分の家の前で俥に乗ったのである。

困惑する俥屋に、男の女房は迷惑賃を手渡し亭主を家に入れる。

「いらねぇって言ってるんだから金なんか渡すんじゃねぇよ。いくら稼いでも足りねぇと思ったら、お前がみんな俥屋に渡してるんじゃねぇか」

女房にぶつぶつ文句を言いながら、もう一杯飲みなおす気のようだ。

つまむ物も何もないから今日は諦めて寝て下さいと言われても亭主は諦めない。

今朝食べた納豆の残りが、35粒あった、らっきょうがあったはずだと食い下がる。

あまりのわがままに、根負けした女房は屋台のおでんを買ってくると支度を始めた。

そうするとまた亭主の小言が始まる、、俺の好みは何だとか、化粧なんかしなくていいから早く行け、など言いたい放題。。

やがて女房は鍋を抱えて出て行った。

すると、、亭主の口調がガラリと変わり本音がポロっと。

「しかし、つくづくいい女房だなぁ。こんな飲んだくれの世話してくれて、器量だっていいし、お前にはもったいない女房だって皆が言うのも分かるよ。俺もそう思う。口では悪く言ってしまうけど、陰では詫びてるんだよ。おかみさん、すいません。あなたみたいな良い女房を持てたなんて本当にもったいないくらいで・・・」

ふと脇を見ると、外に出て行ったはずの女房がまだそこに立っていて、じっとこっちの言う事を聞いていた。

亭主は大慌て、、、

「いけねぇ、元帳を見られちまった」

補足・解説

替り目には前半・後半があり、主に前半がよく演じられています。そのため後半を知らないと、何故、替り目という題になったか分からないという事がおこってしまいます。

後半を簡単に説明すると、、、

女房が出て行った後、家の前をうどん屋が通りかかります。亭主はうどん屋を呼び止めてお酒をつけさせます。うどん屋はうどんを注文してほしいのですが、亭主はうどんは頼みません。結局うどん屋は逃げ出します。

そこへ女房が帰ってきて事情を聞く。これはうどん屋さんに悪い事をしたと、女房はうどん屋さんを探しまわる。

うどん屋が屋台を引いてると、うどん屋さんを探してる人がいたよって声を掛けられる。どちらの家ですと聞くと、あそこと亭主の家を指す。

「あそこはダメです。今行ったら、お銚子の替り目にあたっちまう」

これが後半。つまりうどん屋は、また新しい酒を温めさせられると思ったんですねぇ。

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