名作 古典落語「笠碁 かさご」落語 あらすじ

囲碁や将棋、チェスなど、頭脳戦と言われる戦いも、最近ではコンピューターに歯が立たなくなってきてしまいました。

確かに、一瞬で今までのデータを元にした最善手を打てるコンピューターは強いに決まってますよね。。

テレビゲームの無い頃は友達と遊ぶと言えば将棋や囲碁を打っていた私とすれば、なんだか寂しい気持ちになるんです。

勝負だけを見れば、もうコンピューターには勝てないかもしれませんが、囲碁や将棋の楽しいところは心理戦。戦う二人の人間模様。コンピューターも予測出来ない部分にあるのかなとも思います。

古典落語 笠碁

本日ご紹介する「笠碁」は囲碁を題材にした人情噺。

人情噺という事もあり、今回の「笠碁」はサゲ(落ち)まで書いています。

ご覧の際はご注意下さいませ。

あらすじ

碁が好きで、いつも二人で碁を打ってる男達がいる。

今日は相方が用事があり、違う友人宅で勝負してきたのだが、連戦連敗。。。

最近碁はうってないのかと聞かれ、毎日のように打っていると言うと。『待った』ばかりしてるから腕が上がらないのだと忠告された。

確かに、普段は『待った』『待った』言い合って打っている。

次の日。

今日は『待った』なしで打ちましょうと相方に持ち掛けると、それはいいね。よし勝負だと、『待った』なしの戦いが始まった。

いざ『待った』なしで打ってみると、いつにない緊張感があるもんだ。。

しばらくは無言で打ち続けていたが。。。

「そこはまずいな。。そこに打たれたら。どけてください」

『待ったですか?』

「待ったではない。ちと都合が悪い。」

『あなたが、待ったなしと言い出したんだ。待てませんよ』

なんてやりあってるうちに険悪な雰囲気に・・・

囲碁とは関係のない話まで飛び出して、結局罵り合って喧嘩別れ。

数日経った、ある雨の日、男は碁が打ちたくてウズウズしだしている。

しかし、大人げない喧嘩をしてしまったもんだから、自分からは出かける事が出来ない。

相方が来れば、すぐに打てるように準備はしてあるが、来ない。。

もう一人も同じようなもので、家の中をグルグル徘徊。落ち着かない。

とうとう出かける事にしたが生憎の雨、菅笠(すけがさ)を被って出かけた。

相手の家に着くも、中々家に入れない。家の前を行ったり来たり。

相方が来たのを見た『待った』の男は大喜び。

「やい、へぼ!」

『なんだと、へぼとはなんだ!』

「へぼだからへぼって言ってんだ!」

『よし、どっちがへぼか勝負するか!?』

盤にしずくがポタリ。。まだ笠を着たまんまだった。。

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