名作 古典落語「青菜」あらすじ

落語では、対比となる人間が主人公となる話が数多くあります。例えば『のんびりマイペースな男とせっかちな男』他には『殿様と職人さん』など身分や性格が全く違う人間のやりとりが爆笑を誘う話が多いんですよね。
今回ご紹介する「青菜」も対比を使った実に面白いお話です。

古典落語 青菜

この「青菜」は、元々は上方落語の演目だそうで、東京には3代目柳家小さんが移植したと言われています。小さん一門の得意演目としても有名ですね。
落語のジャンルの中でも滑稽噺は非常に人気がありますね。私も爆笑したい時には滑稽噺を良く聞いています。
それでは!初心者の方にも分かりやすい滑稽噺の定番「青菜」お楽しみ下さいませ。

あらすじ

さるお屋敷で、旦那は休憩したらどうだと植木屋を呼び縁側で一緒に一休みする事にした。植木屋に酒は飲むのか?と尋ねると酒好きとの答えたので、鯉のあらいも出してあげ一緒に酒を飲み雑談を始めた。
「ところで植木屋さん、あなたは菜をおあがりかな?」と旦那が尋ねると大好物と答えたので、奥さんに出すようにと声を掛けると。
『旦那さま、鞍馬から牛若丸がいでまして、その名を九郎判官』
「では義経にしておきなさい」

これは夫婦のダジャレで、出そうとしていた菜はもう食べて無くなってしまっていたから、(菜を食ろう=九郎)(よしとけ=義経)と隠し言葉でやり取りしてたのです。

ところが話を聞いていた植木屋さんは来客だと勘違いしてしまったので、出そうと思ってたものが無かったので失礼にあたると思い隠し言葉でやり取りしてたと打ち明けると、植木屋はえらく感心してお屋敷は違うなぁ~と。自分も真似したくなってしまった植木屋は長屋に帰ると、女房に話して聞かせた。
「どうだ、こうゆう事はてめぇには言えねぇだろ」
『言えるさ、今すぐ鯉のあらいを買ってごらんよ』
「ちっ、いちいち嫌味なやつだ。」なんてもめている所に大工の熊がやってきた。

さっそく試してみたくなった植木屋は女房を押入れに隠れさせると、さっそく屋敷での真似事を始めた。

「ところで植木屋さん、あなたは菜をおあがりかな?」
『なに言ってんだよ。植木屋はお前じゃねぇか。』
「菜をおあがりか??」
『嫌いだ』
小さい頃から菜が大嫌いだという熊を何とか説得して食べさせる事に。。
手を叩いて女房を呼び命じると、押入れから汗だくの女房が出てきた。
『旦那様。鞍馬から牛若丸がいでまして、その名を九郎判官義経』
全部言われてしまった植木屋は・・・

「弁慶にしておけ・・・」

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