名作 古典落語「だくだく」落語 あらすじ 解説

本日、ご紹介する古典落語は「だくだく」

上方落語の「書割盗人(かきわりぬすと)」が江戸で演じられるようになるにあたって「だくだく」と名前が変わりました。どちらも面白い噺ですので是非両方聞いてちょっとした違いを楽しんで頂きたい噺です。

古典落語「だくだく」は物語のサゲ(落ち)にふれています。ご覧の際はご注意下さいませ。

古典落語 だくだく

主人公は「だくだく」では古典落語ではお馴染みの八五郎。そして泥棒。

この二人の〇〇〇のつもりといった想像でのやりとりが繰り広げられる馬鹿らしいお話。落語初心者にも分かりやすい演目ですので、初めての古典落語という方にもおすすめしたい演目です。

あらすじ

長屋に引っ越してきた八五郎だが、前の長屋の家賃の支払いの為、家財道具を全て古道具屋に売ってしまったので家には何もない。

何とか安く家具を揃えたい八五郎は、壁から床、天井まで白い紙を貼り、近所の画家に立派な家財道具の絵を描いてもらおうと考えた。

「また面白い事を考えなさる。いいでしょう近所のよしみで描いてあげましょう」

八五郎はあれこれ注文をし、豪華な家財道具、眠る猫、さらには用心の為の一本の槍を書いてもらった。

豪華な部屋に満足した八五郎だったが、その日の晩。。。

長屋に一人の泥棒が入った。ただ、この泥棒はまだ新米、しかも目が悪い。キラキラした部屋に誘われ八五郎の部屋に入ったのだが、箪笥(たんす)の取手に手を掛けるもつかめない、、、金庫を触ろうにも触れない、、、ようやく全てが絵なことに気が付いた。

「なんでぇ。こりゃ全部絵だよ。。ひどいなぁ、、それならこっちも盗ったつもりでやってやろう」

この泥棒、何を考えているのか一人芝居を始めてしまった。。そして八五郎も泥棒に気がついて起きたのだが、寝たふりで様子を見る事に。

「よーし。引き出しを開けたつもり。高級な着物が入ってたつもり。全部ごっそり盗ったつもり。風呂敷を広げて包んだつもり。よいしょっと背負ったつもり」

「面白い泥棒だなぁ。よし、ここは俺もつもりで泥棒を捕まえてやろうじゃねぇか」

「おい何やってやがる。壁に掛かった槍を取ったつもり。鞘(さや)を払ってリュウとしごいたつもり。泥棒の腹を突き刺したつもり」

「うわ~。突かれた~つもり」

「ぐいっと腹をえぐったつもり」

「無念・・・だぐだぐっと血が出たつもり・・・」

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