名作 古典落語「鰻の幇間 うなぎのたいこ」あらすじ

本日は主に東京で広く演じられている「間抜け落ち」と呼ばれるジャンルの演目「鰻の幇間」をご紹介します。演目名「鰻の幇間」鰻(うなぎ)説明するまでも無いですが、幇間(たいこ)って見慣れないと思います。
しかし「たいこ持ち」だとどうでしょう?聞き覚えあるんじゃないでしょうか。そう!おだててヨイショするのが上手い人の事ですよ。

古典落語 鰻の幇間

幇間とは、酒席などで口先だけでお客を楽しませご祝儀を貰って生活している者の事をいう。しかし座敷などに招かれるような幇間は一握りの一流だけ。それ以外の者は自分で客の元へ行き顧客を掴まなければならない事から「野幇間」と呼ばれていました。

古典落語ですが、現代の物語のように聞きやすい噺ですので落語初心者の方も楽しんで頂けると思います。

あらすじ

炎天下の中、野幇間の一八は客を探し町をうろうろしていると、向こうから浴衣を着た男が歩いて歩いてきた。どっかで見た事あるような気がするが、どうしても名前が思い出せない。とりあえず挨拶をすると「おう!久しぶりだな」と言われたのでやはり顧客の一人かと思い込んでしまう。

鰻でも食って行くかと言われ、一八は喜んで付いて行くことにしたのだが、着いたのはどうにも繁盛しているようには見えない薄汚いうなぎ屋。焼きあがった蒲焼を肴にお酒もすすむ二人だが、一八は未だに男が誰なのかを思い出せないでいた。流石にお客に名前を尋ねたら失礼になる為、聞く事も出来ない。。

酒の席ももうお開きの頃かというところで男は便所に立った。一八はいい客を見つけたと一人飲み続けていたが、どうも男の戻りが遅い。。便所も見に行くがどこにもいない。なるほど、芸人に気を使わせないように勘定払って帰ったんだな。粋な男だね~なんて感心していた一八の所に店員がお勘定をお願いしますとやってくるのだった。

一緒にいた男はどうしたと聞くと、羽織を着てるのが旦那だから、勘定は旦那からもらってくれと言ってお帰りになりました。

ようやく騙された事に気づいた一八。お店のありとあらゆるものにいちゃもんを付けふてくされていたが、勘定のあまりの高さに怒りが爆発してしまった。
「何でこんなに高いんだよ、ぼったくりだろ」
『いえいえ、お連れ様が三人前お土産に持っていかれましたので』
観念した一八は泣く泣く勘定をすませ、帰ろうと席を立った。そして玄関に見慣れない汚い下駄が出ているのに気が付いた。店員に聞くと・・・

「あれでしたらお連れさんが履いていきました」

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