本日は、ちょっと普段ご紹介する古典落語とは違う、短い噺ですが馬鹿馬鹿しくも面白い噺をご紹介したいと思います。
テーマは「釣り」です。
そして今回の「馬のす」で古典落語も約100席ご紹介する事が出来ました。まだまだ面白い噺、名作はあるのでどんどんご紹介したいと思っていますので、新作落語共々楽しんで見て頂けたら幸いです。
古典落語のあらすじを題名で検索出来ます。難しい落語はサゲ(落ち)、解説を入れています。
古典落語 馬のす
「馬のす」と聞いて意味が分かる人はほとんどいないですよね。
その馬のすと、釣り好きのおっさんがどう絡み合うのか?短い噺ですが、馬鹿馬鹿しくも面白い噺ですので、楽しんで下さいませ。
あらすじ
「また釣りですか??いい加減仕事の方も・・・」
女房に嫌味を言われながらも今日も男は釣りに出かけていく。。
釣り場に着いた男はさっそく道具の点検を始める。
「おもりよし、うきよし。」
ウキウキで歌うように唱えていたが、肝心のテグスがデタラメになってしまっていた。
「家を出る前に道具をしっかり確認しとくんだったなぁ。。困ったなぁ。」
釣り糸が無くては釣りは出来ない。困り果てて落ち込んでる男だったが、その前を馬を引いた男が通り掛かった。
「すいません。ちょっと馬が言う事を聞かねえもんで、木に繋いどきますんで、ちょっとの間見てて下さい。」そう言うとさっさといなくなってしまった。。。
「おいおい。だめだよ、、そんなとこに馬を、、あぁぁ。いっちまった」と言いかけてポンと手を叩いた。
もしかして使えるかもな?そっと近づくと「やっ」と掛け声をかけて馬の尻尾を抜いた。
「おい!何してんだ!?」
大声に驚いて振り返ると友達の勝ちゃんである。釣りに来たがテグスがだめになってたので、馬の尻尾を抜いてるんだと言うと、馬の尻尾を抜くとどういう事になるか、知っていてはとてもできる事ではないと脅かされた。
俺は見てないからな、なんて帰ろうとする勝ちゃんを慌てて止め、教えてくれと頼む男だったが、俺も無料(タダ)で習ったんじゃないからなぁ、、親しき仲にも礼儀ありというんだから、酒の一杯でもご馳走してくれれば教えてくれるという事になった。
酒は無いと言おうと思ったが、今朝女房がよそからもらった極上の一升瓶をぶら下げて歩いたのを勝ちゃんに見られている。しょうがない、、家に招待する事に。。。
家に着くや極上の酒を飲み、女房が出した枝豆をむさぼり食っている勝ちゃん。しかし一向に馬の尻尾を抜くとどうなるかなんて話はしない。
結局、酒をたらふく飲んで、つまみを全て平らげてしまった。
「ふぅ~。酒もおしまい。枝豆もおしまい。ごちそうさん。さて、、馬の尻尾のわけを教えてやろう」
「ありがとう。どうなるんだい?」
「馬の尻尾を抜くとな、、、、、馬が痛がるんだよ。」
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