名作 古典落語「締め込み」落語 あらすじ

古典落語で泥棒ネタとくれば大爆笑間違いなしの鉄板ネタですが、本日ご紹介する「締め込み」も、どこか憎めない泥棒が主人公のお話。

空き巣に入ったのに何故か夫婦喧嘩に巻き込まれるという、滑稽話の傑作です。

古典落語 締め込み

この話の原話は1802年に出版された、新撰勧進話の一編「末しら浪」と言われています。

古典落語には泥棒噺が多くありますが、どれも面白く楽しいんですよね。

この「締め込み」は上方落語では「盗人の仲裁」「盗人のあいさつ」という演目で演じられています。サゲ(落ち)もそれぞれ違うので、是非どちらも聞いて欲しいと思います。

あらすじ

戸締りのされていない家は泥棒の格好の餌食。

ある長屋の戸締りのされていない部屋に忍びこんだ泥棒は、ヤカンに火がかかってる事から住人はすぐに戻ってくると判断し、急いで金目の物を風呂敷に包んだ。

全部包み終わった泥棒が大きな風呂敷をよっこらしょと担ごうとした時に、あろう事か部屋の主人が帰ってきてしまう。。。

慌てて風呂敷を放り出し、裏口から逃げようとするが戸を開けると高い塀が立ちふさがっていて逃げれない。。しかたがなく、台所の板を外して縁の下に身を隠した。

主人は部屋に入ると泥棒が残した風呂敷を見つける。何だこれは?と風呂敷を開けると、中には自分の服や妻の服。主人は女房が間男と駆け落ちする気だと勘違いしカンカン。

帰ってきた女房に向かって「出ていきたければ出ていけ!」と怒鳴り散らしてしまう。

意味の分からない女房はポカーン。。しかし風呂敷を見つけると私の知らない間に女を作ってとこちらも勘違い。主人に罵声を浴びせる。

何も言い返せなくなってしまった主人は、頭に血が上り火にかけていたヤカンを投げつけた。幸いヤカンは女房には当たらなかったが、そのヤカンは台所へ飛び、湯がこぼれて床下の泥棒にかかる。

耐えかねた泥棒は飛び出して「熱い!!すいません。実はこの風呂敷は私のなんです」

「何だお前は!お前が間男か???」

「いえ、泥棒です」

事情を話すと、よく話してくれたあなたが出てこなかったら私達は分かれるとこでした。と夫婦は泥棒に酒を振る舞う。

3人でしばらく酒を呑んでいたがしばらくすると泥棒は寝入ってしまう。

主人が女房に「俺たちも寝るとするか。泥棒が入ると不用心でいけねえから、表の戸締まりをしろ」と言うと、妻は「もう泥棒はうちにいるじゃない」と笑っている。

すると主人が一言「それじゃ表から心張りをかけておけ」

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