名作 古典落語「明烏」あらすじ

8代目桂文楽さんが十八番としていた演目、明烏(あけがらす)

文楽さんが高座に上がると、「待ってました!明烏!」と客席から声が上がるほど明烏といえば文楽さんのイメージが付いていた為か、文楽さんご存命中は他の落語家さんは、この演目を出来なかったとさえ言われています。

現在では多くの落語家さんが演じている演目ですので、聴ける機会も多いですからまだ聴いた事のないかたは是非一度聴いて欲しい演目です。尚、大人向けのお話ですので(笑)その点ご注意を。

古典落語 明烏

自分の息子がどうしようもない遊び人だったら親は心配になりますよね。しかし、逆に遊びを全く知らない堅物な息子を持った親もそれはそれで心配なようです。

あらすじ

日向屋半兵衛のせがれ時次郎は、部屋にこもり難しい本ばかり読み漁るような若いくせに堅物な若旦那。

その堅物ぶりを心配した父親は、遊びの一つも知らぬようでは困ると町内でも札付きのワルと言われている源兵衛と多助に時次郎を吉原に連れて行って遊びをレクチャーしてくれと頼むのです。

費用は父親が持つという事で、2人は大張り切りで吉原は恐ろしい所と思っている時次郎を、お稲荷様にお篭りしようと誘い出しました。

なんの疑いも持たず時次郎は2人に騙され吉原の大店に連れてこられました。

そこでは遊廓は神主の家。女主人はお巫女頭。見返り柳はご神木。大門は鳥居。お茶屋は巫女の家だと言われ、世間知らずの堅物時次郎は、素直に奥に上がって行ってしましました。

部屋で遊女達に囲まれ、お篭りは嘘だという事に気づく時次郎。泣いて駄々をこね帰ろうとする時次郎に、2人は、このまま帰れば大門で止められ帰る事は出来ませんよと脅かし、ようやく部屋に納まらせる事が出来ました。

時次郎のお相手は今年18になる絶世の美女。そんな若旦那なら私がと花魁の方からのお見立て。

最初は嫌がり花魁を近づけなかった時次郎でしたが、だんだんと花魁のペースにはまり。。。

そして一方の源兵衛と多助は昨夜は振られたようで文句を言いながら朝飯を平らげています。

さて、そろそろ若旦那を迎えに行こうと2人は時次郎の部屋へ、どうせ泣いてるんだろうと笑いながら部屋に着いた2人はそこで驚きの光景を目にします。

花魁の魅力に、若旦那は骨抜きにされていました。そろそろ帰りましょうと言っても帰らない。

「もうあたしらだけ先に帰ります」と言う2人に若旦那が一言。

「どうぞお先に帰りなさいな。どうせ大門で止められるから」

最後に

吉原が舞台という事で大人向けの演目ではありますが、時代背景など勉強になる部分も多く、聞いてて面白い話ですよ。私の落語仲間のおじさまも一番好きな演目という事で、寄席に行っては明烏〜!!!と叫んでおります(笑)

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