本日、ご紹介するお噺は「試し酒」
題名の通りお酒がテーマのお噺です。お酒というものは好きな人にとっては百薬の長なんて言ったりもしますが、苦手な人にとっては万病の元なんて事を言いますよね。
まぁ、、ただ一つ言える事は何事もほどほどがいいという事。。。
古典落語 試し酒
落語「試し酒」は落語研究家、今村信雄の作とされています。昭和初期の作品なので新作落語とされていますが、時代背景など古典落語とも言えますし、元ネタが昔に存在したなんて説もありますので、ここでは古典落語で紹介させて頂きました。
あらすじ
商売馴染みの主人の元へ、酒飲みの久造(きゅうぞう)をお供にやってきた近江屋の旦那。
酒の話になり、うちの久造は五升くらい簡単に飲んでしまうなんて話をしたところ、家の主人からそんな馬鹿な話があるかと待ったが掛かった。
五升もの酒を飲める訳がない。それでは、久造が五升の酒を飲めたら主人がご馳走を、飲めなければ近江屋の旦那がご馳走を、、飲めるかどうか賭けをしようという事で話がまとまった。
しかし、久造は少し考えさせてくれと表に出て行ってしまう。もし飲めなければ旦那に迷惑をかけてしまう。。。
ほどなくして帰ってきた久造。覚悟が決まったのか、この試し酒を受け盃の前に座りまずは一升入った盃をすーっと飲んでしまう。
二杯、、、三杯、、、四杯、、、ふっかけた主人も心配になって止めようとするのだが、久造はいたってマイペースに五升の酒を飲みきってしまった。
空の盃をみた主人はあまりの飲みっぷりに拍手。小遣いまで出し久造を褒めたたえた。
久造も旦那の面目が立ってほっと一安心。
「近江屋さんの言う事に間違いはなかった。いやこれは凄い。。。でも、お前さん、さっき表に出たけど何してたんだい?もしかしたら酒が飲めるおまじないかなにかやってたのかい?」
「おまじないなんかねぇだよ」
「じゃぁ何で表に出たんだ?」
「五升の酒なんて飲んだ事ねぇから、心配になって表の酒屋で試しに五升飲んできただよ」
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