「真田幸村」歴史に詳しくない方でも一度は聞いた事のある名前だと思います。
1615年大坂夏の陣において、徳川家康の本陣まで攻め込んだという活躍から「日本一の兵(ひのもといちのつわもの)」と呼ばれる名武将です。
史実では戦死という事になっていますが、今回ご紹介する「真田小僧」では、真田幸村の死に関する伝説をモチーフに作られています。
古典落語 真田小僧
「お小遣いくれぇ~。」どの時代にも小遣いくれが口癖の子供ってのはいるもんで、今回のお噺の子供も何かにつけては父親に小遣いをせびる、ずる賢い子供が登場します。
「今日、おとっさんが留守の時に、知らない男が家に上がり込んだよ。」
そんな事を言われたら、おだやかではない父親。話を聞きたいが、聞きたいのなら小遣いをくれという始末。。
結局、小遣いを渡すも、話のいいところで「この続きは一銭で」なんて言うもんだからか、父親のイライラも収まらない。
結局、散々小遣いを取られたあげく話の落ちは、おっかさんは横丁の按摩(あんま)さんに肩を揉ませていただけだった・・・
あらすじ
子供が小遣いを手に家を飛び出した後、女房が帰って来たので先ほどの事を話すと、うちの子は知恵巧者だね~なんて笑っている。
「何を笑ってんだ。あいつのは悪知恵だよ。。将来、立派になる奴は子供頃から違うもんだ。」
「あの真田幸村は、子供の頃から凄かったんだ。まだ14歳の頃に、敵は何万の軍勢、全員が討ち死にを覚悟した時に父親である昌幸に自分に考えがあると提言したんだ」
「敵の旗印である永楽通宝の旗を立てて夜討ちに出れば敵は混乱して同士討ちをするだろうと。結局その通りになり、まんまと落ちのびる事が出来たんだ。その事もあって真田の家紋は永楽通宝を六つ並べた、六文銭になったと言われているんだ。」
「のちに幸村は名代の軍師になったが、大阪城落城の後は薩摩に落ち延びたとも言われているが・・・」
とそんな話をしていると、子供が帰ってきた。
金を返せと言うが、講釈を聞いて使ってしまったと言う。
何の講釈だと聞くと、先ほどまで父親が語っていた。真田三代記だと言いスラスラと語り出す。
「でも、おとっさん。六文銭ってどんな家紋?」
「六文銭ってのはこうやって銭が二列に並んで・・」
借りるよ!またしても小銭を騙し取って飛び出した。
「このやろう!また講釈聞くのか!?」
「なぁに、今度は焼き芋を買うんだい!」
『あぁ。。うちの真田も薩摩へ落ちた』
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