本日も落語を一席。
ご紹介する演目は「のらくろ」でお馴染みの漫画家、田河水泡が作った新作落語「猫と金魚」です。昭和の新作落語とも言われますが、現在は令和。古典落語と呼んでもいいような気が私はしていますのでここでは古典・新作として紹介させて頂きます。
落語 猫と金魚
この物語の主人公は、とある商家の旦那様、そこで働く番頭、そして近所に住む鳶頭(かしら)の虎さん。
とある日の事。主人公の旦那は金魚が大好きで可愛がっているのだが、金魚鉢から金魚が数匹いなくなっている事に気が付いた。
あらすじ
「番頭さん。金魚が消えたんだ何かしらないかい?」
「いいえ。。。私は食べたりしませんよ」
「そんな事は分かっている。いやね、隣の家が猫を飼っているだろ、あの猫が原因だと私は思うんだよ。悪いけど高いところ、うん、風呂場の棚の上にでも金魚鉢を移しておいてくれないか」
「おやすいごようで。。はい移し終わりました。。しかし旦那、金魚はどうしましょう?」
「鉢だけ移してどうするんだ・・・金魚も一緒に決まってるだろう。お前さんは本当にそそっかしいねぇ」
「旦那、金魚は棚の上に移したんですが、風呂場の窓が開いていて、そこから猫が入ってきて金魚に手を・・・」
「そりゃ大変だ!すぐに追っ払いなさい!」
「旦那。あたしは鼠年で、、、猫が全くダメなんです。ご勘弁下さい」
旦那はこれじゃどうしようもねぇと、近所に住む鳶頭の虎さんを呼んで来た。
虎さんは猫退治と聞くと、あたしに怖いものなどありませんと自信たっぷり。意気揚々と風呂場へ入って行った。
ドタンバタン、ドタンバタン、ドッボーン
「さすが虎さんだドッボーンって聞こえたな猫が落ちたかな」
「助けてくれ・・・」
「えっ・・・どうしたんだい寅さんずぶ濡れじゃないか」
「あたしはもう猫には勝てません」
「何言ってんだ!あんたは強い虎なんだろ」
「いや、名前は虎でも、この通り濡れネズミになりました」
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