私が本格的に落語を聞き始めたのは今から十数年前、20代前半の頃でした。
たまたま早朝に目が覚めてテレビを付けた時に桂歌丸さんが落語をやってたんですよね。
あっ笑点の人だって思ってそのままチャンネルを変えずに見てたら、どんどん噺に引き込まれていって結局最後まで見てしまったんです。
それから落語を聞くようになり今に至る訳ですが、今思えば、あの時出演していた落語家さんが桂歌丸さんじゃなかったら、興味を引かずチャンネル変えてたかも?なんて思うんです。
当時の自分には落語は全く興味も無かったですから、笑点の人が何かやってるというほんの少しのきっかけがチャンネルを変える手を止めたんでしょうね。
その時のエピソードはこちら
落語初心者は現代の落語家を聞くべき
おすすめの落語家は?なんてよく聞かれる事もありますが、ネットで検索をすると、大抵かつて大活躍した名人の名を挙げる方が多いように感じます。
確かに誰もが知っている大名人の落語は本当に素晴らしくもちろん私も聞きます。
ただ、何十年も前の音源ですから同じ古典落語でも現在とは違う部分も多いのも事実。
正直な話、落語初心者の若い方には、昔の大名人よりも現在の若手の落語家の方が楽しめたりするのではないか?とさえ私は思うのです。
理由その① マクラが分からない
マクラとは、物語に入る前にその物語に関連するような小噺をしながら客を物語の世界へと入りやすくする部分ですが、その時の時事ネタなんかも織り交ぜながら客を笑わせるので、若い人が聞いても何の話をしてるのか分からない?なんて事が起きてしまうのです。
生まれる前でしかもその時に話題なった話を10分も聞いてたら、頭ポカーンってなってしまうと思うんですよ。
その点、現代の若手の落語家さんは、例えばAKB48のネタから話始めたり若い人でもすんなり楽しめるようなマクラをされるので、若い人でもすんなり落語の世界に入れると思うんです。
理由その② 言葉が分からない
落語の難しいとこは独特な言葉の言い回しだったりするんですが、正直現代の落語家さんは聞きやすいです。ほんと。
もちろん、かつての大名人の落語も素晴らしいですが、それは落語を散々聞いてるからそう思う訳で、落語を聞いた事の無い若い人からすれば何を喋ってるのか意味分からないというのが本音だと思います。
古典落語も時代と共に変わっていくのは私はいい事だと思いますし、若い人にも聞いてもらいたいと凄く分かりやすい話し方で古典落語を演じる落語家さんもいるので、ネットでこの落語家が面白いって書いてあったからって昔のCDを購入するのは、初心者は避けた方がいいと私は思いますね。
理由その③ 親近感
落語だけではなく、例えばお笑いでも全く知らない人がネタをやるのを見るより、何度もテレビで見てた人がネタをやってるのを見る方が面白いと感じませんか?
お笑い界の大御所だって最初は全くウケなかったって話も良く聞くじゃないですか、それと同じで、落語もいきなり昔の大名人の落語を聞くより、例えば笑点でお馴染みの三遊亭円楽さんの落語を聞いてみるとか、ためしてガッテンの立川志の輔さんの新作落語を聞いてみようとか、この人見た事ある~ってとこから始めると落語をより楽しめると私は思うんです。
最後に
最初に落語を聞いた感想が難しくて意味が分からないってなってしまうと、そのイメージを取り払うのは中々難しいです。
私は、たまたま笑点でお馴染みの桂歌丸さんの高座だったので落語が楽しいってイメージになったのですが、もし最初が先輩にこれ聞いてみろって誰かも分からない難しい落語を渡されていたら落語のイメージは最悪だったかもしれません。
なのでこれから落語を聞いてみたいと思ってる若い方は、身近な落語家さんを選ぶべきです。最近では、お笑いの山崎方正さんが落語家になりましたが、私は若い人は是非聞いて欲しいと思いますね。絶対面白いと感じると思いますよ。
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