落語名人 古今亭志ん朝~王道を突き進んだ男~

落語の王道を突き進んだ男というとまずこの方を頭に浮かべる人が多いのではないでしょうか。私は、新作落語も落語の王道だと思っているので、王道の捉え方は人それぞれでだとは思いますが、ここまで古典落語を真っ直ぐに演じ、落語の教科書とまで言われた古今亭志ん朝さん。生で高座を見る事は叶いませんでしたが、その分CDなどでたっぷり聞いてきましたので、古今亭志ん朝さんの魅力をたっぷり伝えていきたいと思います。

三代目 古今亭志ん朝(1938~2001)

父親は落語の神とも言われる古今亭志ん生という将来を期待されるサラブレットとして落語の世界に飛び込んだ古今亭志ん朝。
私が古今亭志ん朝さんの落語を聴いていつも思うのは、父親の古今亭志ん生さんとは全く違う落語を聴かせてくれるところが凄いなと。。全く違う正統派落語でここまでの人気を得たのはまさに古今亭志ん朝さんの努力と実力でしょう。

名人列伝で以前ご紹介した、立川談志さんも金払って見たい噺家は古今亭志ん朝くらいだと言ってたといいますからね。あの立川談志さんがですよ。正直ビックリですけど、同じ噺家さんでも志ん朝さんはずば抜けていたんでしょうね。

志ん朝さんが全盛期時代には立川談志さん、5代目三遊亭圓楽さん、5代目春風亭柳朝さん、そして古今亭志ん朝さんで落語若手四天王と呼ばれていたそうです。悲しい事にどの方も生で高座を見る事が出来なかったのが悲しくてしょうがないのですが、その分先輩のおじさまから山のようにCDを渡され落語を聴くならこれは聞いてないと話にならないと言われ擦り切れる程聞いてますので、四天王の方々の凄さは重々承知しております。

そして、四天王の一人というだけではなく、東の志ん朝、西の枝雀とも称されていたそうで、いかにその時代志ん朝さんがスーパースターだったか分かりますよね。

得意としていた演目

得意としていた演目、おすすめの演目をご紹介するのはあまりにも難しい。。。何故ならどれもおすすめであり、得意演目なんですから。
ただ、あえて個人的におすすめしたい演目を挙げるとしたら、「愛宕山」は聞いて頂きたい演目ですかね。「お直し」「井戸の茶碗」「芝浜」「唐茄子屋政談」も聞かずして。。。正直挙げたらキリがないです。
全部聞いて下さい。としか言えないです(笑)正直10人いたら10人が違う演目をおすすめするのではないでしょうか?それだけ全てが素晴らしくどれも爆笑の渦になるのが志ん朝落語の魅力ですから。

最後に

志ん朝さんは若くしてお亡くなりになっていまいましたが、志ん朝さんの落語を求める声があまりにも大きい事からCDやDVDが多く発売されており今でも名演を楽しむ事が出来ます。これは高座を見る事が叶わなかった私たちのような世代には本当に嬉しい事ですよね。
私は志ん生さんや志ん朝さんの落語は音源になっているものは全て聞いているので(聞けと先輩のおじさまに・・)例えば、こないだの○○さんの芝浜楽しかったですよ〜。なんて言った日には、志ん朝の芝浜は聞いたのか?と突っ込まれるので。。CD、DVDはほぼ全て持っています(笑)

最初にも話しましたが、落語に王道というものがあるとすれば新作落語も私は王道だと思っています。しかし古典落語と真っ直ぐに向き合い正統派として評価された古今亭志ん朝さんは、やはり王道を突き進んだ噺家さんでしょう。
古典落語の王道を行った古今亭志ん朝さんの落語をまだ聞いた事のない方は是非聞いてみる事をおすすめします。今まで聞いていた演目もびっくりするほど面白いものへと変わる事でしょう。

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