この演目は東京落語として古くから演じられてきた噺です。
演目名は「権助芝居」とありますが別題で「一分茶番」「一分芝居」「権助茶番」と非常に色々な演題が存在する珍しい噺です。
別題「一分茶番」からも分かるように、テーマは「素人芝居」。いい役がもらえれば問題はないですが、そうでもないともめるんですよね。。。
古典落語 権助芝居
「与太郎」 落語を少しでも聞いた事がある方なら聞いた事があるのではないでしょうか。
古典落語には欠かせない重要人物ですよね。
そしてこの物語の主人公、権助も古典落語では欠かす事の出来ない人物なのです。
権助は、飯炊男又は下男の異名で、無神経であつかましい田舎者の代表として「権助提灯」をはじめ色々な噺に登場しますので、是非覚えておいて下さいね。
あらすじ
町内の芝居好きが集まって素人芝居をすることになったのだが、一人欠員が出てしまった。というのも自分の役が気にらないらしい。。
飯炊きの権助が芝居好きで村芝居にも出た事があるというので聞いてみると、村芝居では忠臣蔵のお軽をやっていたとの事(お軽は勘平の女房。つまり女形である)
芝居に出す上に50銭の小遣いも出すと誘うと大喜びする権助であった。
しかし権助の役は「有職鎌倉山」の「非人の権平」という泥棒の役と分かると。
「この50銭はそちらにお返し申します。手が後ろに回っては村に帰れねぇ」
『何を言ってるんだ、泥棒の役じゃないか』
まずは宝蔵に入って宝物を盗んで出る、そして「まんまと宝蔵へ忍び入り、奪え取ったるゆずり葉の御鏡。小藤太さまに差し上げれば、褒美の金は望み次第。人目にかからぬそのうちにちっとも早く、おおそうだ」と言う。
「この50銭はそちらにお返し申します。そんなに長いの覚えれねぇ」
その後、見回りに見つかり大立ち回り。一発ぶたれて目を回し縛られる。
「この50銭はそちらにお返し申します。」
だから芝居だと、何とかなだめてついに幕が上がった。
いざ始まったはいいが、セリフはすっかり飛んでしまうは、野次る客と言い合いになったり舞台は台無しに・・
それでも何とか終盤までこぎつけたのだが、縄にかかった権助を見て客が「ついに縛られたな」とまた野次る。
縄がかかったように見えても、実際は両手で持っているだけだと、縄をはなし種明かしをしてしまう権助。
これに怒った相手役が本当に縛り上げて。
「さぁ、何者に頼まれたか白状しろ!!!」
「番頭さんに50銭で頼まれた」
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