名作 古典落語「お菊の皿(皿屋敷)」あらすじ サゲ(落ち) 解説

本日ご紹介する古典落語は「お菊の皿」別題で「皿屋敷」です。

夏も近づき暑くなってきたという事で今回は幽霊の登場するお話を選びました。

お菊さんと言えば怪談?いやいや古典落語ならではのお菊さんを是非お楽しみ下さいませ。

古典落語「お菊の皿」は物語のサゲ(落ち)にふれています。ご覧の際はご注意下さいませ。

古典落語 お菊の皿

『一枚・・・二枚・・・』

日本三大怪談の一つとも言われる「播州皿屋敷」のお菊さんの名シーンですね。

家宝である十枚の皿の中の一枚が無くなった濡れ衣を着せられ、庭の松に吊るし上げられ井戸に放り込まれて殺されてしまうお菊。
しかし、その晩から「一枚・・・二枚・・・九枚・・・嗚呼悲し」とお菊の声が響き渡るというお話です。

現在でも、姫路城内のお菊井戸では恐る恐る井戸の中を覗く観光客が多いそうですので興味のある方は観光で訪れてみてはいかがでしょうか・・・

あらすじ

お菊という美形の腰元に恋をした青山鉄山という侍。

しかし、お菊は人妻。どんなけ口説いてもなびかない。恋はやがて憎しみとなり、鉄山は十枚組の家宝の皿の一枚を隠し、お菊に数えさせる。

一枚、二枚、、、何度数えても足りない。当然である。鉄山が一枚隠し持っているのだから。。

そしてこの事をお菊の不祥事とし、とうとうなぶり殺しにして井戸に斬り落としてしまった。

お菊は成仏出来ずに、夜な夜な井戸から化けて出て皿を数えるという。

ご隠居の元には近所に幽霊が出る屋敷があるらしいんだが何か知らないかと連日若い衆が訪ねてくる。この日も若い衆がこの話を聞いたとたんに。

「さすがご隠居!なんでも知ってるね~。よし今晩でも行ってみるよ」

「ちょっと待ちなさい。お菊さんが皿を数えても最後まで聞いてはいけないよ。九枚目を聞くと祟りで死ぬ」

「それは恐ろしい。。でもいい女なんでしょ。見たいなぁ。まぁ逃げればなんとかなるでしょ」

その晩さっそく皿屋敷へ向かう若い衆。待っていると、風がスーッと吹いてきて井戸から青白い顔の女が現れた。

「一枚・・・二枚・・・三枚・・・四枚・・・五枚・・・」

おぉ本当に凄い美人だ。でもそろそろ逃げるぞ!

走って逃げだす若い衆。この若い衆が言いふらしたもんだから、次の日から連日、見物客が押し寄せた。場所取り合戦、酒を飲みながらお菊を待つ見物客達。

おっ風が吹いてきた。そろそろ出るぞ~。

井戸からスーッと出るお菊の幽霊。「お菊~!待ってました!」アイドルのような人気のお菊。

「一枚・・・二枚・・・三枚・・・四枚・・・五枚・・・」

そろそろ逃げるぞって皆が思うが今日は人が多く動きが取れない。

「六枚・・・七枚・・・八枚・・・九枚・・・」

あぁだめだ皆死んじまう!!!!

「十枚・・・十一枚・・・十二枚・・・」

おい。どうなってんだ。。。

「十六枚・・・十七枚・・・十八枚・・・おしまい」

十八枚???やいお菊さん。十八枚ってどうした?

「こう毎晩じゃかなわないよ。明日は休むんで、その分」

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