名作 古典落語「蒟蒻問答 こんにゃくもんどう」落語 あらすじ

本日、ご紹介する古典落語は「蒟蒻問答」

この噺は、寄席や独演会、DVDなどで、噺家さんの仕草や表情を見て楽しんでもらいたい一席です。

落語は、「聞いて」「見て」「想像して」楽しむものだと改めて思ったお噺です。

この演目はサゲ(落ち)まで書いています。ご覧の際はご注意下さいませ。

古典落語 蒟蒻問答

上州安中のある古寺は、和尚が亡くなってから後を継ぐ者がおらず、寺男の権助が留守番をしている。

そんな寺を心配した村の世話人、蒟蒻屋の六兵衛は、江戸から流れてきた道楽者の八五郎に和尚にでもなってみないか?と持ち掛けた。

一文無しの八五郎は、これを二つ返事で承知。。

お経も読めなければ、戒名も書けない。。酒を飲む事くらいしか出来ないにわか坊主が誕生した。

あらすじ

ある日、越前は永平寺の僧で沙弥托善(しゃみたくぜん)と名乗る男が問答を申し込んできた。

負けると笠一本で寺を追い出されると知った八五郎、大和尚は留守だと言ったのだが、相手の修行僧はお帰りまで、待つと言う。。。

困った八五郎。。どうせ追い出される事になるならと、金目になるものを売り払って夜逃げでもするかと準備していたら、そこに六兵衛がやってきた。

事情を説明すると、俺が問答の相手をしてやろうと言い出す。

「六兵衛さん問答を知ってるんですか?」

「そんなの知らねえが、任せておけ。。問答を仕掛けられても俺は何も言わないから、相手も諦めて帰るだろう。もし帰らねえ時は、追い出してくれればいい。」

さて、、、翌日。

身代わりになった住職、蒟蒻屋の六兵衛と、托善の対決がいよいよ始まる。

問答が始まったが、予定通り六兵衛は黙ったまま。。。

その六兵衛を見た相手の僧はこれを無言の行と勘違いしてしまう。

すると相手の僧も無言になり、両手の人差し指と親指で胸のあたりに丸い輪を作り突き出す。

それを見た六兵衛は、目を見開き両手で大きな輪を描くと、相手は両手を開き十本の指を前に突き出した。

それを見た六兵衛は右手だけを開き、五本指を突き出した。

今度は相手が、三本指を突き出すと、六兵衛は「あかんべぇ」相手はひれ伏して逃げ出してしまった。

八五郎が相手の僧の後を追って勝負はどうなったのか聞いてみると、自分の負けだと言う。

「はじめに『大和尚のご胸中は』とおたずねしたところ『大海のごとし』とのお答え、、二度目は『十方世界は』と聞けば『五戒で保つ』との仰せ、及ばずながらいま一問『三尊の弥陀は』と問えば『目の下にあり』との答え。。。とうてい私のような者がかなう相手ではないので修行してまいります」と去って行った。。

八五郎が戻ると、六兵衛はなにやら怒っている。

「今のやつは、永平寺の僧なんかじゃねぇぞ。ここらをうろついてる乞食坊主だ。」

「俺が蒟蒻屋だって事が分かったもんだから、てめぇんとこの蒟蒻はこんなもんだと小さな丸をこしらえやがった、、おれんとこのはこんなに大きいんだって手を広げたんだ。すると、十丁でいくらだって値を聞くもんだから、五百だと言うと、しみったれた奴だ、三百にまけろってからあかんべぇをしたんだ。」

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