名作 古典落語「そば清」落語 あらすじ サゲ(落ち)

本日、ご紹介するお噺「そば清」はその名の通り「お蕎麦」がテーマ。

お蕎麦というと古典落語では「時そば」があまりにも有名ですが、この「そば清」は現代で言うところの大食い(フードファイト)のようなお噺なので、お蕎麦を食べるシーンが頻繁に出てきます。

お蕎麦を食べる仕草は落語の醍醐味でもありますので、一度は聞いて(見て)欲しい演目です。

名作 古典落語 「時そば」「粗忽長屋」あらすじ

2016.10.15
この演目は、サゲ(落ち)まで書いていますのでご覧の際はご注意下さいませ。

古典落語 そば清

「そば清」は別題で「羽織の蕎麦」、「蕎麦の羽織」とも呼ばれ上方落語では「蛇含草」として演じられています。

現代ではテレビ番組でも取り上げられる事も多い「大食い大会」

どれだけ食べられるかを競い合う訳ですが、見てるこちらとすれば、見てるだけでお腹が一杯になってきてしまいますよね。。。

でも決して真似をしてはいけないそうですよ。やはりそれなりに体調管理など徹底してる方が大会には出てる訳で、素人が無理をすると危険を伴う事もありますから。

その昔はというと、大食い自慢はやはりいたようで、大食いを得意とし、どれだけ食べれるか賭けをして金を稼ぐ者もいたとか。。

面白くも、ちょっと怖い?不思議なお噺をお楽しみ下さいませ。

あらすじ

蕎麦を何杯食べれるか?

それで生計を立てる、プロの大食い清兵衛通称「そば清」

20枚の盛そばを食べれるか?と吹っ掛けられても、たやすく完食し、掛け金を獲得してしまう。

賭けた男達は悔しがり、翌日。今度は30枚の盛そばを食べれるかと挑戦を持ちかける。

しかし、清兵衛は30枚の盛そばも完食し、前日の倍の金を獲得する。

この清兵衛が、信州を旅している時に、猟師を吞みこんで苦しんでいる大蛇に出会った。

さすがに人間を丸吞みした大蛇は動く事が出来ない。そんな時、大蛇が傍らに生えていたある草をぺロペロと舐めると、不思議な事に膨らんでいた腹がすっかり元通り。

大蛇はスーッと薮の向こうへ消えて行った。

これを見ていた清兵衛は、この草は消化薬なのか。。この草さえあればいくらでも稼げる。と草を取り、江戸へ戻って大勝負に挑んだ。

例の蕎麦屋に着くと、清兵衛は70枚の蕎麦を食べると宣言。

流石に70枚は食えるはずがないと賭けに乗る連中。

多くの野次馬が見守る中、清兵衛は10枚・・20枚・・と食べ始める。

そして50枚まできたところでさすがに苦しくなってしまった清兵衛。ちょっと風に当たりたいと廊下に出て障子を閉めた。

その隙に、信州で取ってきた草を取り出しぺロペロと舐める清兵衛。

待っている連中は中々戻らない清兵衛を不審に思う。

「野郎、逃げやがったんじゃないか?」

その声で、一同勢いよく障子を開けると、そこには蕎麦が着物を着て座っていた。

あの草は食べ物を消化する草ではなく、人間を溶かす草だったのだ。

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