名作 古典落語「付き馬」落語 あらすじ

古典落語「付き馬」は吉原遊郭を題材にした廓噺。

私は廓噺が大好きなのでよく取り上げるのですが、「付き馬」を紹介するのをすっかり忘れていたという事に気づき今回ご紹介となりました。

別題で「付け馬」「早桶屋」とも言われ東京で広く演じられている作品です。

この演目はサゲ(落ち)まで書いています。ご覧の際はご注意ください。

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2017.03.31

古典落語 付き馬

その昔は、物を買ったり、飲食をして金が足りなくなった客について家まで勘定を取りに行く事をと言いました。

吉原に客を運ぶ馬子(まご)がやっていたので「付き馬」と呼ばれたが、遊郭では客引きの妓夫(ぎゆう・男性従業員の事)の役目であった。

あらすじ

吉原で散々ドンちゃん騒ぎをした男。いざ帰るとなり勘定を見ると、金がないから払えないと言う。

まぁ金にはあてがあるから、取りに行くという男に妓夫は付いて行く事になった。

目的の家はまだ戸が閉まっているからと、そこを一回りしようと言い出した男。

銭湯に入っては湯銭を建て替えさせ、風呂上がりに一杯飲んではそれも立て替えさせた。中々、勘定を支払わない男にさすがに妓夫もイライラしだした。
「ちょっとあんた。吉原の中だと言ってたけど、ここは雷門じゃないですか。一体どうするんですよ」

『ここから吉原に引き返すのは大変だから、すぐそこの伯父さんに金はこしらえてもらうよ。お前にも色々世話になったからお礼しなきゃな』なんて調子のいい事を言う男。

妓夫を待たせた男は一軒の早桶屋に入り、大声と小声を使い分けて話始めた。

『(小声で)通りの向こうに男がいるでしょう。あいつの兄貴が、昨夜亡くなりましてね、急に早桶が必要になったのですが、とにかく体が大きいんで、図抜大一番小判型の早桶を作って欲しい』と言い。了承を得ると。

『(大声で)大丈夫だと言ってるぞ~』と妓夫に聞こえるように声を出す。

表に出た男は、今作ってくれるそうだから少し待っててくれと妓夫に言って姿を消した。。。

金を作ってもらえると信じた妓夫は、早桶屋の作業が終わるのを待っていたが、早桶代を請求されて目を白黒・・・

騙された事がようやく分かった妓夫。早桶屋に事情を話すも、材料費の半額はおいていけと言われる。

「半額と言われても、あっしはさっきの男に使われて無一文だ」

「銭がないだと??おい!吉原までこいつの馬に行ってこい」

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