名作 古典落語「紙入れ かみいれ」落語 あらすじ

落語の世界でも男と女の駆け引きをテーマにした演目がいくつかありますが、今回ご紹介する「紙入れ」は以前ご紹介した「包丁」と並び不倫噺の傑作として人気のある演目です。

もちろん、現実であったら笑い話では済まない訳ですが、落語ですので大いに笑って楽しんで頂けたらと思います。

この演目はサゲ(落ち)まで書いてあります。サゲを見たくない方はご注意下さい。また上方落語ではサゲが変わっているので、是非上方落語の「紙入れ」も聞いてみて下さい。

名作 古典落語「包丁」あらすじ

2016.11.29

古典落語 紙入れ

お出入り先のおかみさんから手紙をもらった新吉は急いでお出入り先へ向かう。なんでも、今日は旦那が帰って来ないから寂しいから遊びに来て欲しいというのだ。

もし旦那にバレたら得意先を失ってしまう。不安もあったが家にあがり飲み始めると、酔いが回り始めたおかみさんがせまってきた。。

さてこれからという時に、なんと帰るはずのない旦那が帰って来てしまったのである。

あらすじ

新吉はおかみさんの計らいでなんとか裏口から逃げだす事が出来たが、うっかり紙入れを忘れてきてしまった。しかもその紙入れは買った時に旦那に見せびらかしてしまった物だった。

紙入れだけならまだ言い逃れは出来るが、中には「今夜は旦那が帰らない。泊まりに来ておくれ」という手紙が入っている・・・

焦った新吉は逃亡する事も考えたが、明日の朝、様子を見に行って怒鳴りつけられたら逃げ出せばいいと。眠る事にした。

翌朝、恐る恐る旦那の元を訪ねるが、旦那はいたっていつも通り変わらぬ様子。でもそれが逆に怖くなる新吉だった。
「どうした新吉。顔色が悪いぞ。何かあったのか?」
『いや、、、』
「さては女だな?遊ぶのはいいが間男だけはやめとけよ」

『へぇ、もう手遅れでございます・・・』

「え?とんでもない事をしでかしたな。それで先の旦那にバレたって事か。」
『いや。それがはっきりと分からないもんで。。実は、旦那のお帰りがないというので、お邪魔していたら旦那が帰って来てしまいまして』
「見つかってはいないのか?」
『見つかってはいないんですが、紙入れを忘れてしまって。。』
「あぁ、前に見せてもらった紙入れか。。おい!新吉が紙入れを向こうへ忘れてきたんだとよ」

「ばかだねぇ新さんは。そういうおかみさんならちゃんとしまってるさ。」

「そりゃそうだ。それに自分の女房を寝取られるような奴だ。紙入れが落ちてても気がつくめぇ」

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