名作 古典落語「野ざらし」あらすじ

本日は滑稽話の中でも特に人気の高い「野ざらし」をご紹介します。

この演目は噺家さんによって味付けが全く違って、色々な解釈が出来る面白い演目なので、落語を聴き始めの方にもオススメしています。

滑稽話とは 落語や小話でも、バカバカしさ、滑稽さを主とした演目の事。笑い話ともいう。

古典落語 野ざらし

野ざらし(骨釣り)は、元は中国の笑話本が原本だと言われています。この中国の骨釣りを元に二代目の林家正蔵さんが作ったとされています。そして初代三遊亭園遊さんが現在の野ざらしの形にしたというのが歴史のようです。

この演目は前半部分が面白いからなのか、基本的には後半部分は演じられる事はありません。後半は難しいというのも大きいのかもしれませんが。。

野ざらし あらすじ

ある日の夜の事、八五郎はいつものように長屋で寝ている。

すると、隣の釣りが趣味な元侍の尾形清十郎の部屋から女の声がするのです。これは女が出来たなと察知した八五郎は翌朝、清十郎の元へ昨晩の事を問いただしに行きました。

あまりの八五郎のしつこさに観念した清十郎は八五郎に事の真相を話すのですが、それはにわかには信じがたい話でした。
清十郎が言うには、あれは人間では無いと言うのです。

向島に釣りに行った時に野ざらしの髑髏を見つけ、あまりにも可哀想だから、持っていた酒をかけて供養したところ、その骨の幽霊が昨晩お礼に来てくれたんだと。

この話を聞いた八五郎は、あんな美人が来てくれるのなら幽霊でも構わないと、清十郎から釣竿を借り酒を持って向島に向かうのであった。。。

釣り場には大勢の人、勘違いして八五郎は骨は釣れるか?なんて言うもんだから周りは呆れて逃げてしまう。
釣り場を確保した八五郎は『サイサイ節』を歌いながら若い女の妄想をしながら釣り糸を垂らすのだが、そのうちに自分の鼻に釣り糸を引っかけてしまい、、、「こんなものが付いてるからいけねぇんだ、取っちまえ」つり針を川に放り込んでしまった。

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最後に

「野ざらし」はこの前半部分を演じる事が多いですね。もちろんこの後も話は続いていくのですが、ちょっと難しいんですよね。私も最初聞いた時は頭がポカーンとしてしまいました(笑)サゲの意味も全く想像も付かなかったので、落語の師匠に尋ねたのを覚えています。

最後にこの「野ざらし」を得意といていた噺家さんを最後にご紹介したいと思います。なんと言っても3代目春風亭柳好さん!『野ざらしの柳好』と呼ばれていたくらいこの演目を得意としていました。8代目桂文楽さんやあの立川談志さんも柳好さんの野ざらしを絶賛していたと言いますから、聞かない事には「野ざらし」は始まりませんよ!

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