名作 古典落語「あたま山」あらすじ

古典落語の演目が後にアニメになった。びっくりな話ですが、このあたま山は、山本浩二監督の短編アニメーション映画「頭山」の原作にもなった話なのです。もしかしたら、映画の方は知ってるなんて方もいるのではないでしょうか?
実際にはありえない話というのも、また面白いものです。

あたま山

古典落語というと、江戸時代の様子や言葉、人間模様など昔はこうだったんだぁ~なんて考えながら聞くのが楽しいですが、この「あたま山」はある意味ファンタジーの世界。落語にもこういう話があるんだ~と思って頂きたいなと思い選びました。
物語はケチな男がさくらんぼを食べていたが、もったいないという理由で種まで食べてしまったという所から始まっていきます。

あらすじ

ケチな男はもったいないとさくらんぼの種まで食べていた。するとそのさくらんぼ種は腹の中で根をはり育っていきました。やがて頭の上に芽を出し、さらに大きく育っていきます。
桜は幹も太くなり枝も広がり、やがて春になると花が咲いて「あたま山」の一本桜と評判を呼ぶようになります。

すると野次馬が集まり頭の上で花見を始める者まで現れる始末。朝からドンちゃん騒ぎ。。さすがに頭にきた男は頭を振ると、花見をしていた者達は「地震だ!」と逃げ出します。
これから毎年頭の上で花見をされたんじゃかなわんと、こんな木があるからいけねぇんだ!桜の木を引っこ抜いてしまいます。
すると頭の真ん中に大きな窪みが出来てしまいました。

男は表で夕立にあって、穴に水が溜まったがケチな男はその水も何かに使えるのではと捨てようとしない。。
すると、その水もだんたんと腐っていき、ボウフラが湧き、それを餌に鮒だの鯉だの湧いてきました。それを聞きつけた子供達は釣りが出来ると釣りをしにくる始末。
子供達だからしょうがないと思っていたら、夜になると大人達が夜釣りにやってきました。酒を飲みながら釣りをするもんだから、うるさくてしょうがない。中にはボートまで用意して釣りをする者まで現れました。「何が釣れたい?」「草鞋が釣れた」なんて話をしながら大笑い。

ケチな男はこううるさくてはたまらないと自分の頭の池にどぼーん。

最後に

今まで紹介した古典落語とは全く違った演目をと思って今回「あたま山」を選んだのですが、ちょっと聞きたくなりますよね。子供に種まで食べるとだめだよって教える童話のような、なんとも面白い演目です。是非一度聞いてみてはいかがでしょうか?

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